日本農芸化学会関東支部2015年度企業イベントパート1~企業研究員からのメッセージ~が、11月28日(土)に東京大学農学部2号館化学第1教室で開催されました。

 過去2回の企業イベントは年1回の実施でしたが、本年度は、規模の異なる企業で二つのグループを作り、秋と冬の2回実施することとしました。その1回目の企業イベント(パート1)として、企業の第一線で活躍中の若手研究員を講師としてお招きし、就職活動を控えた院生・学部生の合計29名に対して、若者の未来をエンカレッジする講演を行いました。参加企業は長谷川香料、ヤマサ醤油、ちとせ研究所、天野エンザイム、和光堂の5社で、農芸化学に相応しい分野の企業にご賛同を頂きました。

 講演は企業紹介、自己紹介、研究紹介、新入社員の頃のエピソード、学生への期待やアドバイス等々、興味深い話が満載で、学生にとって有意義で実りある講演内容でした。
 その後のパネルディスカッションのセッションでは、学生からの数々の質問に対して講師一人ひとりより丁寧な回答をいただきました。

 引き続き、講師と学生の参加者全員が東大生協食堂に移動し、西村支部長の発声で乾杯し、盛大に懇親会が行なわれました。なお、前回の本イベントの懇親会では、講師の方が学生からの多くの質問に追われて、食事をする時間が殆ど無かったことから、今回は、乾杯後に講師の方の食事タイムを設けさせていただきました。懇親会では、学生の皆さんが講師を取り囲み、普段聞けないことなども含めて、積極的に質問していました。講師の方も熱心に答えて下さり、本年も大盛況のうちに企業イベントパート1を開催することができました。

 本イベントは企業の講師と学生のみのフラットな関係なため、双方が遠慮なく、自由に交流ができたのではないかと思います。参加した学生から、「企業研究の面白さを知った。」「自分たちの農芸化学で学んだ知識が生かせる分野の広がりを感じた。」「企業イベントに参加して良かった。」「就活の不安が和らいだ。」「次回の企業イベントパート2にも是非参加したい。」との感想を頂き、学生にとって有意義なイベントを提供できたと思います。次回の企業イベントパート2は、2月13日(土)に日本獣医生命科学大学で開催の予定です。

(福田和郎)

当日の講師と演題

1.大森 雄一郎(長谷川香料・総合研究所 フレーバー研究所フレーバー研究第5部)
食品の香りとフレーバー開発 ~おいしさを目指して~
2.笠原 堅 (ちとせ研究所・研究開発部)
生き物の力をそのまま受け入れ、活かす × 事業として成立させ、存続させる
3.渡部 潤 (ヤマサ醤油・製造本部醤油研究室)
ヤマサ醤油の研究独自性について
4.井戸 宏樹 (天野エンザイム・岐阜研究所 メディカル用酵素開発部)
酵素業界と利用分野 ~天野エンザイムでの10年間を通して~
5.岡 哉耶花 (和光堂株式会社 ベビー&シニア研究開発部)
和光堂ってどんな会社 ~ベビーフードの開発について~

会場の様子

西村支部長と福田幹事の挨拶

講演中の様子

パネルディスカッション

懇親会

全員での記念写真