2015年度第1回例会は、6月20 日(土)に東京大学農学部弥生キャンパスの弥生講堂にて開催されました。穏やかな天気の中、41名(一般24名、学生17名)の参加者を迎えることができました。

 まず、13時より支部長の西村敏英先生から開式の辞があり、13時5分から13時45分まで喜田聡先生(「栄養・食品成分と記憶制御」東京農業大学応用生物科学部バイオサイエンス学科) による本例会の基調講演を行っていただきました。喜田先生には、記憶力と食品製分に関する研究内容について分かりやすくご紹介いただきました。

 休憩をはさんで14時より受賞講演を開催し3人の先生にお話し頂きました。まず日本農学賞を受賞されました矢ヶ崎一三先生(「農林水産物とその成分の保健作用に関する研究」宇都宮大学農学部特任教授・東京農工大学名誉教授)、続いて日本農芸化学会奨励賞を受賞された片山秀和先生(「甲殻類ペプチドホルモンに関する生物有機化学的研究」東海大学工学部生命科学科)、宮川拓也先生(「植物のストレス応答・生長制御に関する構造生物学的研究」東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命化学専攻)から興味深いお話を伺うことができました。

 ここで再度の休憩をはさんで、15時50分から「生活を豊かにする低分子物質の構造と機能」に関するシンポジウムを開催いたしました。米山弘一先生(「植物の生産性を制御する物質ストリゴラクトンの構造と活性および生合成」宇都宮大学バイオサイエンス研究センター)、中野雄司先生(「植物ステロイドホルモン・ブラシノステロイドの植物における有用性と動物との進化的保存性」理化学研究所環境資源科学研究センター)、永田晋治先生(「昆虫の本能的摂食行動の解明を目指して」東京大学新領域創成科学研究科生命化学研究系)には興味深い生物の生理現象と低分子物質の関わりについてお話し頂きました。

 以上、受賞講演、シンポジウムを通じて活発な議論が行われました。

 例会後には、東京大学農学部内の生協食堂で懇親会を行いました。参加者は25名でした。そして、例会に引き続き講演者と参加者との間で活発な議論と情報交換が行われました。有意義かつなごやかな懇親の時間を持つことができ、参加者にとってとても有意義な例会となったことを報告いたします。

(浅見忠男)

会場の様子

西村支部長の挨拶

喜田聡先生の基調講演

矢ヶ崎一三先生、片山秀和先生、宮川拓也先生による受賞講演

浅見幹事によるシンポジウムの趣旨説明

米山弘一先生、中野雄司先生、永田晋治先生によるシンポジウム講演

来場者の様子

懇親会の様子

案内ちらしのPDFファイル

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