2013年10月5日(土)東京電機大学東京千住キャンパス百周年ホールにて、公益社団法人 日本農芸化学会関東支部と公益財団法人 応用微生物学・分子細胞生物学研究奨励会の共催企画として「第12回微生物研究会」を開催いたしました。今回は「役立つ微生物研究」と題して、微生物研究の応用・実用化を意識したシンポジウムとポスターセッションを行いました。

 シンポジウムでは6名の先生にご講演いただきました。有害物質分解活性を有する酵素の構造機能相関研究、植物病原性菌の感染機構解析に基づいた感染防除技術の開発、微生物そのものを農薬として用いる製品の開発、代謝工学を用いたバイオ化学品生産プロセスの開発、薬剤生産性向上化機構の解析と応用、微生物に由来する抗ウィルス剤の開発など、基礎と応用がリンクした話題をご提供いただき、活発な議論が交わされました。
講演の合間には、The Journal of General and Applied Microbiology誌の紹介や投稿についての解説もありました。

 ポスターセッションでは67題の発表が行われ、研究発表・討論における学生さん達の熱気溢れる活き活きとした姿が強く印象に残りました。自分の行っている研究を研究室の外で発表するのは初めてという学生さんも相当数いらしたようです。

 今回は北千住という交通の便の良いところで開催されたこともあり、シンポジウムとポスターセッションの参加者は317名(研究者・教員等68名、学生249名)でした。13大学の先生・学生さん達、ならびに、10を超える企業・研究所の方々にご参加いただきました。懇談会の参加者は総勢224名で、シンポジストを交えた情報交換・若手同士の情報交換が活発に行われました。

 微生物研究会は、主に首都圏の微生物研究者が交流し情報交換できる場を設けること、特に微生物の研究を目指す若手研究者を育てることを趣旨として、2004年4月から年に1、2回のペースで続けてきた集会です。参加者のうち学生の占める割合は8割ほど、ポスドク等も加えると若手が9割を超え、微生物の研究を目指す若手研究者を育てるという本会の開催趣旨に合致した会になったと思います。ボランティアスタッフとして参加した本学の学生にとっても、良い刺激になりました。次代を担う若手が集い、学会とは異なるフランクな雰囲気の中で互いに刺激しあう良い機会として、本研究会の今後に大きな期待を感じています。本企画にご賛同いただき本会の開催機会を頂いた公益社団法人 日本農芸化学会関東支部ならびに公益財団法人 応用微生物学・分子細胞生物学研究奨励会に、心より感謝申し上げます。

(報告者:夏目亮)

会場の様子

シンポジウムの様子
 

 

ポスターセッションの様子
 

懇親会の様子
 

案内ちらしのPDFファイル

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