日本農芸化学会関東支部2016年度企業イベントパート1~企業研究員からのメッセージ~が、11月19日(土)に東京大学農学部2号館化学第1教室で開催されました。

 本イベントでは、企業の第一線で活躍中の若手研究員を講師としてお招きし、就職活動を控えた院生・学部生に対して、若者の未来をエンカレッジする講演を行います。関東支部内には農芸化学の関連企業が数多くあることから、昨年度より規模の異なる企業で二つのグループを作り、秋と冬の2回実施しています。本年度の企業イベントパート1では、農芸化学の関連分野の企業である小川香料、オリエンタル酵母、ちとせ研究所、協和発酵バイオ、アサヒグループ食品、キューピーの6社よりご賛同を頂きました。

 講演は企業紹介、自己紹介、研究紹介、研究員の一日と休日の過ごし方、新入社員の頃のエピソード、学生への期待やアドバイス等々、興味深い話が満載で、学生にとって有意義で実りある講演内容でした。
 その後のパネルディスカッションのセッションでは、学生からの数々の突っ込んだ質問に対して、講師一人ひとりより本音の回答をいただきました。

 引き続き、講師と学生の参加者全員が東大生協食堂に移動し、西村支部長の発声で乾杯し、盛大に懇親会が行なわれました。懇親会では、学生の皆さんが講師を取り囲み、普段聞けないことなども含めて、積極的に質問していました。講師の方も熱心に答えて下さり、本年も大盛況のうちに企業イベントパート1を開催することができました。

 本イベントは企業の講師と学生のみのフラットな関係なため、双方が遠慮なく、自由に交流ができることが大きな特徴です。参加した学生から次のような感想をいただきました。「普段疑問に思いつつも実際に話を聞く機会の少ない企業の研究職に関して、とても具体的でわかりやすい説明で大変参考になった。」「講師の方からのアドバイスを就職活動の参考にすると共に、現在の研究により力を注いでいきたい。」「大変有意義な時間を頂き、ありがとうございました。」「企業研究の面白さを知った。」「自分たちの農芸化学で学んだ知識が生かせる分野の広がりを感じた。」「就活に向けて大きな勇気を貰った。」「次回の企業イベントパート2にも是非参加したい。」 参加した学生の皆さん全員が満足いただき、有意義なイベントを提供できたと思います。
 一方、講師の方からも以下の感想をいただいております。「私自身も学生の皆様から刺激を受け、大変貴重な機会になりました。」「懇親会では学生さんと直接交流することもでき、自身の仕事を見つめ直す良い機会となりました。」「学生の皆さんと交流出来て楽しかったです。皆さんすごいパワーでしたね。」

 次回の企業イベントパート2は、2月18日(土)に日本獣医生命科学大学で開催の予定です。

(福田和郎)

当日の講師と演題

1.生田目 剛 (小川香料株式会社 フレーバー開発2部1課)
食品の香りとフレーバー ~香りを創る面白さ~
2.浅田 温子 (オリエンタル酵母工業株式会社 食品事業本部 食品研究所)
OYCにおける研究開発 ~パン用イーストの開発を通して~
3.鈴鹿 暁 (株式会社ちとせ研究所 研究開発部)
おいしい藻ができました タベルモです
4.永野 愛 (協和発酵バイオ株式会社 技術開発部)
協和発酵バイオの研究開発 ~研究@企業の面白さ~
5.谷岡 直樹 (アサヒグループ食品株式会社 研究開発本部 食品開発研究所)
アサヒグループ食品(株)の商品開発について
6.峯岸 和明 (キユーピー株式会社 研究開発本部 商品開発研究所 調味料開部)
キユーピー(株)の研究開発 ~マヨネーズの開発について~

会場の様子

オーガナイザー挨拶

講師の方々

パネルディスカッション

講師の方々の挨拶

参加者全員の集合写真