2016年度支部大会は、10月15日(土)に日本獣医生命科学大学において開催されました。一般講演会、大村智博士ノーベル生理学医学賞受賞記念講演会、懇親会の3部から構成され、それぞれ、172名、300名、123名の参加者がありました。

 まず、10時より西村敏英支部長から開会の辞があり、10時10分から12時までポスター発表がB棟4Fの3教室にて行われました。ポスターの発表件数は59件(うち若手優秀発表賞のエントリーは29件)あり、活発な討論が行われました。若手優秀発表賞(ポスター発表の部)は、32名の審査員の投票により決定されました。13時から9件の口頭発表(うち若手優秀発表賞のエントリーは6件)がB棟411教室にて行われ、若手優秀発表賞(口頭発表の部)は、参加者全員(106名)の投票で決定されました。

 休憩後の15時より、大村智博士によるノーベル生理学医学賞受賞記念講演会が日本放線菌学会の共催と日本微生物学連盟の協賛によりE棟1F大教室にて行われました。「微生物創薬と国際貢献」という演題で、ご自身の生い立ちから今回のノーベル賞受賞に至るまでの壮大で親しみやすいお話をしていただきました。講演会には、植田和光日本農芸化学会会長と早川正幸日本放線菌学会会長をはじめとする両学会および日本微生物学連盟の会員・関係者、阿久澤良造学長をはじめとする日本獣医生命科学大学の教員・学生、さらに一般の市民・大学生・高校生の方々にも参加していただき、用意した席がほぼ満席となるほど盛況でした。講演の内容が、一般の方でも理解しやすいものから構造式がふんだんに登場する専門的なものまで幅広かったこともあり、全参加者が満足されたように見受けられました。講演時間が予定をオーバーしたにも関わらず、大村博士には参加者との対話をご快諾いただき、順番待ちの行列ができるほど、熱心に対応していただきました。

 大会終了後には、日本獣医生命科学大学生協食堂にて本支部大会としての懇親会を行いました。和やかな雰囲気の中で、参加者間の活発な議論と情報交換が行われました。会が盛り上がったところで、西村支部長より若手優秀発表賞の表彰があり、ポスターの部4名(内訳:大学院生3名、大学教員1名)、口頭発表の部2名(内訳:大学院生2名)が選ばれました。予想より多くの方にご参加頂き、盛況のうちに終了することができました。

(中山勉)

若手優秀発表賞受賞者

【ポスター発表の部】(4名)

伊藤英里子(筑波大学 生命環境科学研究科)
  Sirtuin Eは糸状菌の対数期から定常期への転写の移行をグローバルに制御する
作田郁子(東京大学 生物生産工学研究センター)
  複数の受容菌候補の存在下で接合伝達の受容菌はどう決まるのか
角悟(日本大学 生物資源科学部生命科学研究センター)
  Burkholderia multivoransが有するClass III LitRの機能解析と光による葉酸合成の促進
知久和寛(日本獣医生命科学大学 応用生命科学部)
  二糖類の中性・加温条件下でのピーリング反応による分解機構の解析

【口頭発表の部】(2名)

井上紗智(筑波大学大学院 生命環境科学研究科生物資源科学専攻)
  スクロースはStreptococcus mutansの細胞外DNA放出を誘導する
横山奈央(埼玉大学 理工学研究科)
  グラム陽性細菌のキメラ型鉄硫黄クラスター生合成系:破壊株の構築と異種間相補解析

受賞者の講演要旨

  講演要旨はこちら

記念写真

植田会長、西山副会長、西村支部長、中山幹事(支部大会担当)とともに

懇親会での集合写真

懇親会終了時までいてくださった参加者全員での集合写真

案内ちらしのPDFファイル

taikai2016