2016年度第2回例会は、9月10日(土)に日本獣医生命科学大学第一キャンパスE棟111講義室にて開催されました。前日まで前線の影響から雨が断続的に激しく降ることがありましたが、当日は朝から雲が多いながらも雨に降られることなく、66名の参加者を迎えて盛会となりました。

 13時より関東支部長の西村敏英先生による開式の挨拶に続いて、2回の休憩をはさみながら14件の受賞(記念)講演を開催しました。3月に開催された2016年度日本農芸化学会大会においてトピックス賞を受賞された研究発表28件のうち、半分の14件が関東支部大会に所属されている研究者・グループによる発表でした。受賞時から年度をまたいだことで発表者の所属変更があったケースもありましたが、14件全ての研究者・グループからご参加いただくことができました。

 微生物の代謝機構の解析とこれを利用した効率的な有用物質の生産、有機合成あるいは微生物による新規機能性物質の生産とその利用、機能性ペプチドの効率的有機合成と生産物による活性評価、疾病や家畜生産性に関連する腸内微生物とその代謝産物の解析、光触媒と化学触媒の組み合わせによる汚水浄化の試み、など、それぞれ質疑応答を含めて約15分のご講演でしたが、3月の発表内容に加えて更に発展された研究やその成果が盛り込まれており、大変刺激的な内容となっていました。

 生命・食糧・環境という本学会のキーワードをもつ様々な分野の、しかも背景知識から最先端の話題にまで触れることができたことで、参加者にも大変好評でした。3月に当該発表を聞き逃した学会員にとっては改めて興味深い発表を聞く機会となりましたし、支部例会には学会員以外でも気軽に参加できるため、多くの方々に「農芸化学」の面白さを十分に感じ取っていただけたと思います。

 このたびのトピックス賞受賞記念講演は関東支部では初めての企画でしたが、日本農芸化学会の中で最も会員数が多く、大会における発表件数も多い関東支部だからこそ開催可能な例会であることを実感いたしました。今後もこのような支部例会は「農芸化学」の魅力を伝える場となることが期待されます。

 例会終了後、生協食堂むらさきにて行われた懇親会では、講演者12名のほか31名のご参加をいただき、例会に引き続き講演者と参加者との間で活発な議論と情報交換が行われました。全体を通してとても有意義な例会となりましたことを報告いたします。

(奈良井朝子)

会場の様子

受賞講演
 

 

 

 

 

 

 

記念写真(西村支部長とともに)

案内ちらしのPDFファイル

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