日本農芸化学会関東支部2013年度企業イベント~企業研究員からのメッセージ~が、11月2日(土)に東京大学農学部2号館化学第1教室で開催されました。

 今回の企業イベントは支部初めての試みとして、企業の第一線で活躍中の若手研究員8名を講師として招き、就職活動を控えた院生・学部生の合計67名に対して、若者の未来をエンカレッジする講演を行いました。参加企業の分野は、食品、医薬、ケミカル、バイオと広範囲にわたり、講師8名中4人が女性という農芸化学に相応しい構成になりまた。

 講演は企業紹介、自己紹介、研究紹介、新入社員の頃のエピソード、学生への期待やアドバイス等々、興味深い話が満載で、学生にとって有意義で実りある講演内容でした。
その後のパネルディスカッションのセッションでは、学生からの数々の質問に対して講師一人ひとりより丁寧な回答をいただきました。

 引き続き、講師と学生の参加者全員が東大生協食堂に移動し、須貝支部長の発声で乾杯し、盛大に懇親会が行なわれました。懇親会では、学生の皆さんが講師を取り囲み、普段聞けないことなども含めて、積極的に質問しました。講師の方々は学生からの多くの質問に対して、飲食する間も無いほどに熱心に答えて下さり、大盛況のうちに企業イベントを開催することができました。

 以下、参加した学生の感想を一部記載します(原文のまま)。
「様々な企業で活躍される研究、開発職の先輩方のお話を伺うことで、将来のビジョンが少しずつ見えてきたように思います。就職活動や社会に出ることに不安を感じていましたが、それが払拭され、これから先が楽しみになってくるようなイベントでした。」
「貴重な機会を作っていただきまして、どうもありがとうございました。自分の研究を社会にどう生かせるのかを考える良いきっかけができました。」

(報告者:福田和郎)

講師氏名と演題

稲葉尚子(アサヒビール・醸造技術研究所)
広がる日本のビールのカタチ ~ビール醸造技術開発に携わって~
千田昌子(花王・安全性科学研究所 第3研究室)
花王の研究開発活動における私の研究員人生
堀場太郎(キッコーマン・研究開発本部 基盤研究第1部)
「食の力」に魅せられて ~食品の機能性研究について~
氏原哲朗(協和発酵バイオ・バイオプロセス開発センター)
発酵研究の醍醐味 ~微生物ってすごい!~
舟橋賢記(第一三共RDノバーレ・創薬基盤研究部)
天然物創薬研究
民田智子(大正製薬・医薬化学研究所 創薬化学第1研究室)
「創薬研究と私」 ~仕事と子育ての両立から見えたもの
林素子(ダイセル・研究統括部 グリーンプロダクト開発センター)
ダイセルで過ごした10年間
武藤正達(森永乳業・食品基盤研究所 生物機能研究部)
世界に飛び出すビフィズス菌の研究と開発

企業イベントの様子

福田和郎オーガナイザーの開会の挨拶

会場の様子
 

 

パネルディスカッション中の講師の皆さん

懇親会の様子